イボ
いわゆるイボと呼ばれているのは尋常性疣贅のことをいいます。
ヒト乳頭腫ウィルスの感染によるものです。特に手の甲、足背、指、膝などによくできます。
液体窒素の冷凍凝固で治療します。小児に多い“みずいぼ”は伝染性軟属腫といいます。
ポックスウィルスに属する伝染性軟属腫ウィルスの感染が原因です。
ピンセットでひとつひとつ摘むのが最も確実な治療法です。
痛み抑えるために麻酔のテープを貼ってから処置します。
成人の首やワキなどにできる小さいイボは加齢に伴ってできるアクロコルドンという良性の腫瘍です。
液体窒素の冷凍凝固やハサミで切除します。気軽にご相談下さい。
そもそも、「イボ」って、いったい何ですか?
「イボ」は、皮膚から盛り上がっている小さなできもの一般を指す俗語です。
ですから、患者さんが「イボができた」と言って受診されるものの中には、私達皮膚科医から見ると、実に様々の異なる皮膚病(多くは皮膚の腫瘍です)が含まれています。
最も普通の「イボ」は「ウイルスが感染してできるイボ」で、専門用語でウイルス性疣贅と呼ばれるものです。
その他にも、このQ&Aのテーマの一つでもあるミズイボ(伝染性軟属腫)や中年イボ(スキンタッグ)や年寄りイボ(老人性疣贅あるいは脂漏性角化症)を初めとする多くの皮膚病があります。
中には悪性腫瘍のこともありますので、診断には慎重を要します。もちろん、安易な自己診断は禁物です。
もっとも、皮膚科医が狭い意味で「イボ」と言う場合、通常はウイルス性疣贅を指します。
ウイルス性疣贅にもまた見た目の違う多くの種類があって、原因になるイボのウイルスに少しずつ違いがあることが分かって来ています。